【変な家】レビュー|間取りの違和感からすべてが始まる旋律のミステリー

本格ミステリー ホラー・不気味系 サスペンス 初心者向け

この本のポイント

  • 間取りの”違和感”から始まる、新感覚ミステリー
  • じわじわとくる怖さが積みあがる不気味な物語
  • 読みやすく一気見必至

読了時間の目安:2~3時間
(ページ数:約250ページ)

読みやすさ
3.7
文章はシンプルでテンポも良く、
一気に読める。

面白さ
3.7
不気味さと驚きが最後まで続く、
満足度の高い一冊。

トリック
4.0
伏線の張り方が巧妙で、
ラストのつながりは見事。


どんな人におすすめ?

  • じわじわと怖くなるミステリーが好きな人
  • 間取りや構造など”日常の違和感”から始まる話が好きな人
  • 短時間で読めるミステリーを探している人
  • 考察しながら読むのが好きな人

【公式あらすじ】
知人から届いた一通のメールには、「この家、なんか変じゃないですか?」という一言と、
一枚の間取り図が添付されていた。
間取りをみた建築士の栗原は、そこに”奇妙な違和感”を覚える。
その違和感をきっかけに、やがて恐ろしい真実が浮かびあがっていくーー。
間取りという日常的な題材から始まる、新感覚ミステリー。

Youtuberとしても活躍している雨穴さんのデビュー作である本著。
映画化もしており、Youtubeでも全編公開されています。

言わずと知れた本作ですが、噂にたがわぬ名作です。
今までの堅苦しいミステリー小説界に一石を投じるかのごとく現れた「変な家」ですが、
普段本を読まない人でも読みやすく、ページ数も他と比べて控えめなため、「本を読んでみたいけど、途中であきらめてしまいそう…」や「話が難解そうで理解できるか不安…」という方にも自信をもってお勧めできる作品です。

正直、雨穴さん自身がYoutubeで全編公開しているため、わざわざ本を買う必要性はそこまで高くありませんが、「変なシリーズ(勝手に命名しました)」としてほかの「変な絵」や「変な家2」なども面白いので、Youtubeで面白いと思ったら、他の作品も読んでみることをお勧めします!

物語の核心に触れる内容を含みます。未読の方はご注意ください。

まずは圧巻の読みやすさ一瞬で読み終わってしまいました。

「嫌われる勇気」のような登場人物の話し言葉のみで進んでいく本著は、普段本を読まない人でもすらすら読んでいける読みやすさでした。

また、ミステリー小説特有の本題に入るまでの何ページにもわたる舞台説明もなく、スッと始まるストーリーは初心者でも非常に読みやすいなと思いました。
そして、極めつけは「家」という誰にとっても身近な存在から、本当に現実にありえそうな不気味さを生み出している点が見事の一言に尽きます。

一方で、物語が進むにつれて明らかになる真相については好みが分かれると思います。

私は、間取りの謎そのものに強く惹かれて読み進めていたため、後半で話が一族の因習や連続する事件へと広がっていった際に、少し期待していた方向性とは違うと感じました

また、序盤の「現実にありそうな不気味さ」が魅力だっただけに、終盤はややフィクション色が強くなり、間取りミステリーとしての面白さが薄れてしまった印象があります。

どうしてもミステリー小説には「一族の因習」や「宗教への依存」というのが入りがちです。
そこに関して、なんとも思わない人には気兼ねなくおすすめしますが、「結局そういう感じね」と感じてしまう人は終わり方に満足いかないかもしれません。

しかし、間取りを巧みに使ったトリックや雨穴さんと栗原さんのコミカルな掛け合いには非常に満足する一冊でした!
Youtubeで雨穴さん自身が全編公開しているので、ぜひそちらも視聴してみてください。

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